アポクリン

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 アポクリンとは、または、離出分泌とは、細胞から物質が分泌されるときの形式のひとつで、細胞の一部が細胞膜に包まれて、細胞からちぎれて離れていく分泌。分泌液には、タンパク質脂質など、細胞質に含まれているものがたくさん含まれる。アポクリン分泌する腺を、アポクリン腺という。アポクリン腺の例には、乳汁(ミルク)を分泌する乳腺がある。

言語表記発音、読み方
日本語医学アポクリン
離出分泌りしゅつぶんぴ、りしゅつぶんぴつ
英語apocrineポクリン、ポクライン

 アポクリンでない分泌には、漏出分泌(メロクリン)、全分泌(ホロクリン)がある。細胞がちぎれて離れていくのは、アポクリンと全分泌で共通だが、細胞全体が崩壊して分泌物となる全分泌に対し、アポクリンでは分泌したあとの細胞はそのまま生き続ける。

 アポクリン汗腺大汗腺)は、最初は「アポクリン分泌をする汗腺」と考えられてこの名前がつけられたが、電子顕微鏡で研究できる時代になり、実はアポクリンをしていない、漏出分泌をしていることがわかったが、名前を変えると混乱するので、そのままの名前が使い続けられている

カテゴリー: 分泌

 
 

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