ゴルジ装置

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

ゴルジ体ゴルジ複合体 でこの項目を参照しています

 ゴルジ装置とは、または、ゴルジ体とは、真核細胞細胞質にある細胞小器官のひとつで、その細胞で新しく作られたタンパク質ペプチド)を受け取って、などを付けて完成させたり、できたタンパク質を細胞の決まった場所に送り出したり、分泌顆粒に詰めて分泌の準備をしたりする場所。ゴルジ複合体ともいう。

用語表記発音、読み方
日本語医学ゴルジ装置 *ゴルジそうち
ゴルジ体 *ゴルジたい
ゴルジ複合体 *ゴルジふくごうたい
網状体 **もうじょうたい
ディクチオソーム **
英語Golgi apparatus *,***ルジ・アパイタス
Golgi body *,†ルジ・ディ
Golgi complex *,‡ルジ・ンプレックス
dictyosome **ディクティオソーム
*ゴルジ Golgi は、 イタリアの医師・研究者であるカミッロ・ゴルジ Camillo Golgi のこと
**ほとんど使われない言い方
***ゴルジ装置に対応
ゴルジ体に対応
ゴルジ複合体に対応

 ゴルジ装置は、細胞膜と同じ材質のでできた平たい袋が何枚もきちんと並んだ形をしている(ゴルジ層板)。電子顕微鏡細胞の断面を見ると、細胞質内にたくさん見られるが、細胞内を立体的に考えると、それらのゴルジ装置の断面は結構つながっていて、ゴルジ装置がよく発達した細胞では、細胞のと、そのまわりにある粗面小胞体をさらに外側から覆うような、ゆるく編んだ目の粗いカゴのような形になっているという。

 袋状の膜であるゴルジ層板の配列には向きがあり、一方の端をシス側、反対側をトランス側という。ゴルジ装置のシス側は粗面小胞体がある側にあり、粗面小胞体で作られたペプチドが入ってくる入口。反対側のトランス側が出口で、できたタンパク質などが出てくる。

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