三尖弁
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
右房室弁でこの項目を参照しています
三尖弁とは、心臓内にある弁のひとつ。弁は血液が逆流しようとすると閉まり、正しい方向に流れようとするときに開くようになっている。三尖弁は、右心房と右心室の間にあり、心室から心房に向かって血液が戻ろうとすると閉まる逆流防止の役割がある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 三尖弁 | さんせんべん |
右房室弁 | うぼうしつべん | ||
英語 | tricuspid valve | トゥライカスピッド・ヴァルヴ | |
right atrioventricular valve | ライト・エイトゥリオ-ヴェントゥリキュラー・ヴァルヴ | ||
ラテン語 | valva tricuspidalis | ウァルア・トリクスピダリス | |
valva atrioventricularis dextra | ウァルア・アトゥリオ-ウェントゥリクラリス・デクストゥラ |
右心房と右心室との間にあるので、右房室弁という名前もある。構造は、弁のフタがヨットの帆のように心室側から引っ張られて支えられているタイプ(帆状弁)で、弁のフタ(弁尖)が3つにわかれているため、この名がある。
左心房と左心室との間の弁(左房室弁)も、三尖弁と同じく、帆のような弁で、こちらは僧帽弁(二尖弁)と呼ばれる。
大動脈や肺動脈の入口にある弁は、3つに分かれてはいるが弁のタイプが違い、袋状になった弁をもつ半月弁という形をしていて、これらを三尖弁とは呼ばない。