下丘
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
下丘とは、脳の部位名のひとつで、脳幹の中脳の背側(中脳蓋)にある。中脳を後ろからみると4つのこぶが盛り上がっているように見え、これを四丘体または四丘板というが、4つのこぶのうち、上の2つを上丘、下の2つを下丘という。下丘の内部には、下丘核という神経核があり、この神経核は、聴覚の感覚情報が大脳皮質に送られる途中で中継される神経核である。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 下丘 | かきゅう |
英語 | inferior colliculus * | インフェリアー・コリキュラス | |
ラテン語 | colliculus inferior * | コリクルス・インフェリオール |
* | colliculus は、collis(丘)に、小さいことをあらわす -lus がついたもので、「小丘」の意味 |
上丘や下丘は、中脳の外に面して盛り上がったこぶだが、中脳全体が大脳や小脳の大きなふくらみの間に隠れているので、脳全体を外からみたときには見えない場所にある。
中脳とは、脳の部位のひとつで、間脳と橋にはさまれているごく小さな部分。橋や延髄とあわせて脳幹と呼ばれる。中脳の内部には、脳室である中脳水道が中を通っている。