下行
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
下行とは、下方に向かって進むこと。下方とは、立っているとき(解剖学的肢位)を基準にしたときのことで、頭から足の方向のこと。下降、下向などとは書かない。反対の意味の言葉は上行。下行する性質のことを下行性とも呼ぶ。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 下行 | かこう |
英語 | 動詞 | descend | ディセンド |
形容 | descending | ディセンディング |
下行のつく用語の例 †
- 下行脚
- 腎臓の尿細管のヘンレ係蹄のうち、腎臓の表面から中心に向かって進む部分
- 下行結腸
- 結腸のなかで、横行結腸とS状結腸の間の部分。上下方向に伸びていて、内容物が下方に向かって進む
- 下行大動脈
- 心臓から出た大動脈が大動脈弓で弧を描いた後、下方に向かって進む部分
- 下行性伝導路
- 神経伝導路のうち、大脳から脳幹、脊髄の向きに、つまり中枢神経系の下方へと情報を伝えるもの。運動の情報を伝えるものが多い