中手指節関節
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
中手指節関節とは、手の指の付け根にある関節のこと。「中手」骨と「指節」骨との間の関節の意味。手の甲の内部には中手骨が片手に5本ずつ入っていて、それぞれ1本ずつの指の根元の骨(指節骨のうちの基節骨)と関節を作っている。足の指の付け根の関節は、中足指節関節という。
用語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 中手指節関節 | ちゅうしゅしせつかんせつ |
MP関節*,** | エム・ピーかんせつ | ||
MCP関節* | エム・スィ―・ピーかんせつ | ||
一般 | 指の付け根の関節 | ゆびのつけねのかんせつ | |
英語 | metacarpophalangeal joint | メタカーポ=ファランジアル・ジョイント | |
MP joint*,** | エム・ピー・ジョイント | ||
MCP joint* | エム・スィ―・ピー・ジョイント |
* | 指節間関節の英語名、metacarpophalangeal の略から"metacarpo-" "metacarpal" は「中手骨の」、 "phalangeal" は「指節の」、「指節骨の」 |
** | MPは、中足指節関節(metatarsophalangeal joint)の略語でもある。中足指節関節と区別したいときは、手の方には MCP関節を使い、足のほうは MTP関節(metatarsophalangeal)と略せばよい |
こぶしを握ると、この関節が屈曲して付き出る。
中手指節関節の構造 †
中手指節関節は、関節の分類でいうと球関節。屈曲・伸展(指の曲げ伸ばし)と外転・内転(指を親指(母指)側に寄せたり小指側に寄せたりする、または指の間を開いたり指をくっつけたりする)が可能。関節の形は浅い球関節に似ているが、周囲の靭帯の制限のために回旋運動はできない。