前脚
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
前脚とは、あしのような形をした構造(脚とよばれる)が、前部と後部とに分かれているときの前部のこと。もう一方は後脚。内包の前脚、アブミ骨の前脚などがある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 前脚 | ぜんきゃく |
英語 | anterior limb | アンテリアー・リム | |
ラテン語 | crus anterius | クルス・アンテリウス |
内包の前脚 †
内包は、大脳皮質に出入りする神経線維が、大脳の中心部付近にある大脳基底核のそばを通るときに集まって束になっているところ。内包を水平断でみると前後方向に細長い形をしているが、中央付近で折れ曲がり全体としてくの字になっている。折れ曲がり部を内包膝、内包膝より前部を前脚、後部を後脚という。
内包の前脚は、主として大脳の前頭葉とつながる神経線維からなり、後脚は、それ以外の大脳皮質の部分とつながる線維からなる。
アブミ骨の前脚 †
中耳で、音を鼓膜から内耳の前庭まで伝える3つの耳小骨のうちのひとつであるアブミ骨は、アブミ骨底から伸びる2本の柱、前脚と後脚によって支えられる。
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