大腰筋
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
大腰筋とは、背骨(脊柱)と大腿骨をつないで、大腿を前方に引き上げ、股関節を屈曲する働きをする筋(股関節の屈筋)のひとつ。となりにある腸骨筋とまとめて、腸腰筋と呼ばれる。歩いたり走ったりするときに、足を前に上げるのに重要な筋なので、これが弱ると足があまり大きく上がらず、つまづきやすくなる。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 大腰筋 | だいようきん |
英語 | greater psoas muscle | グレイター・ソーアス・マッスル | |
psoas major (muscle) | ソーアス・メイジャー(・マッスル) | ||
ラテン語 | musculus psoas major | ムスクルス・プソアス・マヨール |
図:大腰筋(前から見たところ) *1 |
図:大腰筋(後ろから見たところ) *2 |
大腰筋の起始は脊柱のうち、第12胸椎から第5腰椎までから起こり、筋の上半分は骨盤内を通る。鼠径部の筋裂孔を通って大腿の前面に出て、最後は大腿骨の小転子に停止する。大腰筋の運動は、腰神経叢に支配される。上部は腰神経叢からの枝で、下部は同じく腰神経叢由来の大腿神経支配。
大腰筋と、そのとなりにある腸骨筋とまとめて、腸腰筋と呼ぶ。大腰筋のとなりに小腰筋が並んでいる場合もある。
図:大腰筋と腸骨筋 *4 大腰筋(ピンク )と、腸骨筋(オレンジ色 )をあわせて腸腰筋と呼ぶ |
*1 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本
*2 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本
*3 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本
*4 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本