第3脳室
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
第3脳室とは、中枢神経系の中にある空洞(=脳室)のひとつ。左右の大脳半球をつなぐ場所にある。大脳の中心部は間脳でできていて、第3脳室は間脳の内部にある。形は、正中に沿ってひろがる左右に平べったい隙間。第3脳室の壁には、前方の左右には、左右の側脳室につながる穴(=室間孔、モンロー孔)が1対開いており、後下方で、中脳水道につながっている。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | 第3脳室* | だい3のうしつ |
英語 | third ventricle | サード・ヴェントゥリクル | |
III ventricle | |||
ラテン語 | ventriculus tertius | ウェントゥリクールス・テルティウス | |
ventriculus III |
* | 「第3」の数字は、「第三」と漢字で書いたり、「第III」とローマ数字で書いたりもする。その他、図などの中では略称として、「 III 」などとと書かれることがある |
第3脳室のまわりの壁は上(背側)、後方と下(腹側)で薄くなっている。第3脳室の壁に隣接しているのは、みな間脳に属する部分で、松果体、尾状核、視床、視床下部、下垂体など。
ちなみに、第4脳室はあるが、第1脳室、第2脳室というなまえのものはない。第3脳室の前方には左右の側脳室がつながっていて、これが第1、第2脳室に相当するが、そう呼ぶことはない。