耳下腺

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 耳下腺とは、唾液分泌する唾液腺のひとつで、の下あたりにある。顎下腺舌下腺と合わせて、三大唾液腺と呼ばれ、そのなかで一番大きい。おたふくかぜ(ウイルス性耳下腺炎)のときに炎症がおきて腫れるところ。

言語表記発音、読み方
日本語医学耳下腺じかせん
英語parotid glandティッド・グンド
ラテン語glandula parotisグランドゥラ・パロティス
glandula parotideaグランドゥラ・パロティデア

 耳下腺があるのは、外耳道(耳の穴)の前下方で、咀嚼筋である咬筋のあるあたり。咬筋よりも表層にある。大きさは上下に数cm。耳下腺の導管耳下腺管)はそこから前方にのびて、唾液を分泌する場所は、口腔前庭(口のなかのよりも外側、くちびる側の部分)、上の奥歯(第2大臼歯)の近くである。

 耳下腺から分泌される唾液は、3つの大唾液腺でもっともドロドロしない唾液で、アミラーゼなどの消化酵素を含む。分泌の刺激を伝える神経は、三大唾液腺のうち、耳下腺だけが舌咽神経(第9脳神経)で、他の二つは顔面神経(第7脳神経)。

カテゴリー: 消化器系 | 消化腺 | 分泌 | 外分泌腺 | 頭頚部

 
 

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