エディンガー=ウェストファル核
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
動眼神経副核でこの項目を参照しています
エディンガー=ウェストファル核とは、または動眼神経副核とは、中脳にある神経核のひとつで、眼球内部にある平滑筋(内眼筋)を支配する自律性(副交感性)のニューロンの細胞体のある場所。自律性の神経核である。この神経核から出る神経線維は、第3脳神経の動眼神経の一部として中脳を出るので、脳神経核である。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | エディンガー=ウェストファル核* | エディンガー=ウェストファルかく |
動眼神経副核 | どうがんしんけいふくかく | ||
英語 | Edinger-Westphal nucleus* | エディンガー・ウェストファル・ヌクリアス | |
accessory nucleus of oculomotor nerve | アクセサリー・ヌクリアス・オブ・オキュロモーター・ナーヴ | ||
ラテン語 | nuclei accessorii nervi oculomotorii | ヌクレイ・アクケソリイ・ネルウィ・オクロモトリイ |
* | エディンガー(Edinger)とは、19世紀後半から20世紀初頭のドイツの解剖学・神経学者 ルートヴィッヒ・エディンガー(Lutwig Edinger)のこと。ウェストファル(Westphal)とは、19世紀後半のドイツの神経病理学者、カール・フリードリヒ・オットー・ウェストファル(Carl Friedrich Otto Westphal)のこと。 |
エルディンガーではない。エルディンガーはドイツのビール会社。
中脳の中で、中脳水道の腹側の近くの中脳被蓋にある神経核。左右1対。すぐ近くに動眼神経核がある。動眼神経核は、眼筋などを収縮させるの動眼神経(第3脳神経)の運動性のニューロンのあるところ。動眼神経をつくる神経線維は、動眼神経核とエディンガー=ウエストファル核(動眼神経副核)のどちらかから出る。
この神経核が支配しているのは、眼球内の内眼筋のうち、毛様体筋と瞳孔括約筋。どちらも自律性(副交感性)の調節を受けて、無意識で調節される筋肉。この神経核のニューロンは副交感神経の節前ニューロンで、このニューロンの神経線維は動眼神経とともに頭蓋を出て眼窩に入った後、毛様体神経節で終わる。毛様体神経節にあるニューロンから節後線維がはじまり、眼球内に入る。