中足骨

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 中足骨とは、足指足首の間の部分(の甲=足背)の内部にあるのこと。中足骨は片足で5本の骨が並んでいて、それぞれの足指の骨と足首の骨(足根骨)と関節を作る。足指側では足指の骨(指節骨)のうちの一番根元の基節骨との間で関節をつくる。足首の足根骨は足の中央部よりも足首側(かかと側)にあるので、中足骨があるのは足の中央部よりも足指側の半分ぐらいである。足のこの部分を中足という。中足骨は長骨で、指節骨よりも長い。中足骨は足の骨の名前だが、これに対応する骨は、手では中手骨と呼ばれる。

言語表記発音、読み方
日本語医学中足骨ちゅうそくこつ
一般足の甲の骨あしのこうのほね
英語metatarsal bone(s) *メターサル・ウン(ズ)
ラテン語単数os metatarsiオス・メタタルシ
複数ossa metatarsiオッサ・メタタルシ
単数os metatarsaleオス・メタタルサーレ
複数ossa metatarsaliaオッサ・メタタルサリア
* tarsal は 足根 tarsus の形容詞形。meta- メタ は、「後に続く~」。「足根の先についている骨」の意味

 5本の中手骨のある場所は、5本の指に対応していて、母指側橈側)から小指側尺側)に順に、第1~第5中足骨と呼ばれる。英語では metatarsal bone I~Vのようにローマ数字をつけたり、first metatarsal bone、second metatarsal bone、third ~、fourth ~、fifth ~として区別する。ラテン語では、os metatarsi I~V としたり、os metatarsi primum、os metacarpi secundum、~ tertum、~ quartum、~ quintumとする。

中足骨の構造

 それぞれの中足骨の先端(遠位端)は、中足骨頭(ちゅうそくこつとう)と呼ばれ、足指の骨(指節骨のうちの基節骨)と関節中足指節関節、MP関節またはMTP関節と略される)をつくっている。足首側の端(近位端)は中足骨底(ちゅうそくこつてい)と呼ばれ、足首の骨(足根骨)と関節(足根中足関節リスフラン関節)を作る。

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