胃腺
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
胃腺とは、固有胃腺、胃底腺とも呼ばれ、胃粘膜にびっしりと並んでいる微少な腺。胃の消化液などを分泌する。胃の中の場所によって、食道側の噴門周辺には噴門腺、十二指腸側の幽門部には幽門腺があるが、それ以外の胃底部、胃体部全体にある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 胃腺 | いせん |
胃底腺 | いていせん | ||
固有胃腺 * | こゆういせん | ||
英語 | gastric gland ** | ガストリック・グランド | |
proper gastic gland *,*** | プロパー・ガストリック・グランド | ||
fundic gland † | ファンディック・グランド |
胃の内側には胃の粘膜がある。その表面には胃小窩という目に見えない小さな浅い窪みがびっしりと並ぶ。この胃小窩の底に胃腺がつながっていて、分泌液を胃小窩内に放出する。
胃の粘膜は、表面の粘膜上皮、その下の厚い粘膜固有層、最後に粘膜筋板から構成されているが、胃腺はほぼ粘膜固有層全体を埋め尽している。枝分かれのない管状の腺(単一管状腺)で、胃小窩内で胃腺の上皮と粘膜上皮がつながる。