脈絡叢

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 脈絡叢とは、脳室内にある構造で、脳脊髄液(髄液)を産生して脳室の中に分泌するところ。第3脳室から両側の側脳室にかけてのエリアと、第4脳室内にある。

言語表記発音、読み方
日本語医学脈絡叢みゃくらくそう
英語choroid plexusコロイド・プクサス
ラテン語plexus choroideusプレクスス・コロイデウス

 「脈絡」とは、血管が通っていることを表し、「叢」は草むらのことで、草むらのようにからみあう、もじゃもじゃしたものを表す。

 脳室の脈絡組織は、脈絡叢を含む構造の名称。一方、眼球にある脈絡膜はそちらも血管が発達しているだが、脈絡叢、脈絡組織とはまったく別の構造。

 脳室の壁は、の表面と同じようになめらかで整っているが、脈絡叢はそこにはっきりした帯状の盛り上がりになっていて、脳室壁に表面がでこぼこしたいびつな形の縄を這わせたよう。その内部には毛細血管が発達していて、表面は上衣細胞(脳室の壁をおおう細胞)が変化した細胞でおおわれている。

 脈絡叢で作られる脳脊髄液は、脈絡叢内の毛細血管を通る血液からつくられる透明な液体で、脈絡叢の細胞から脳室内に分泌される。

カテゴリー: 神経系 | 中枢神経系 | 神経組織

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。