近位
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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近位とは、ある基準となる場所に対して、「基準点に近い位置」または「基準点に近づくような向き、方向」を指す言葉。対義語は遠位。この場合の基準点は、「体の中心」や「なにかのスタート地点」を指す。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 近位 | きんい |
英語 | 形容 | proximal | プロキシマル |
使用例 †
- うで(上肢)、あし(下肢)などでは、体の胴体(体幹)を基準として考えて、うでやあしの根元に近い場所を近位という。
- 親指以外の指で、指の途中に2つずつある関節(指節間関節、IP関節)は、指の根元に近いほうを近位指節間関節(PIP関節)という。
- 消化管では、口がスタート地点なので、口に近い場所や口に向かう向きを近位という。
- 腎臓の尿細管では、最初に原尿がつくられる腎小体(糸球体、ボーマン嚢)がスタート地点なので、それに近い側にある部分を近位尿細管という。
派生用語 †
- 近位側(きんいそく)
- 近位と同じ意味。
- 近位端(きんいたん)
- ある構造の近位側の端のこと
- 近位部(きんいぶ)
- ある構造の近位側の領域のこと