殿部 のバックアップ(No.4)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
殿部とは、尻(しり)のこと。胴体(体幹)の後面の下部にある左右が盛り上がっているところ。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 殿部、臀部* | でんぶ |
一般 | 尻、臀* | しり | |
英語 | buttocks ** | バトックス | |
clunes ** | クルーニーズ | ||
ラテン語・英語 | nates ** | (ラ) ナテース (英)ネイティーズ | |
ラテン語 | regio glutealis | レギオ・グルテアリス |
* | 殿 の本来の漢字は 臀。医学・解剖学ではもとの字が難しいため、意味は違うが読み方が同じで似ている字 殿 を使う習慣がある。関連事項は、異体字 |
** | 複数形。左右の盛り上がりをセットで考えるので、ふつう複数で使われる |
その上は腰部で、腰部までは背中(背部)に含めるが、殿部は背部には入らない。また、体幹を上下で胸部と腹部に大きく分ける際は、腹部に含まれる。
内部には骨盤があり、表面近くには皮下脂肪が多く、その深層には大殿筋など、骨盤と下肢の骨をつなぐ殿部の筋がある。大殿筋よりも深層に、神経や血管が骨盤内から殿部に出てくる場所がある(大坐骨孔)。ヒトでもっとも太い末梢神経である坐骨神経はここからでて大殿筋の奥を下に進み、大腿の後面にいく。