胃 のバックアップ(No.8)
胃袋でこの項目を参照しています
胃とは、消化管の一部にあたる内臓で、食べ物の通る順でいうと、食道の次、小腸(十二指腸)の前にある。
* | この言葉から、胃に関するものに gastro- ガストロ~の名前がつく(例:胃から出るホルモン、ガストリンなど) |
口で噛み砕かれ、飲み込んだ食べ物が胃に届くと、食べ物は胃でいったんためられ、胃から分泌される胃液がまぜられる。胃液は食べ物中の蛋白質を分解させ、pHを酸性にし、殺菌する効果がある。胃では食事のあと数時間程度たべものが蓄積され、この間、少量ずつ小腸へと送られ、さらに消化を受ける。
胃の構造 †
胃は、管の形をした消化管の途中が、大きくふくらんだ場所。胃の口側にある食道も、胃の肛門側にある十二指腸も直径数 cm の細い管だが、胃の部分は最大の幅が10 cm 以上にふくらんでいる。この形に合わせて内腔も広がっており、食べ物が入っているときには胃はふくらむ。食べ物が入っていないときには、胃の壁はある程度しわがよって小さくなる。
胃の中で、食道側の入口を噴門、噴門につながる細くなったところを噴門部、十二指腸側の出口を幽門、幽門につながる細くなったところを幽門部という。その間の太いところが胃体、胃体部である。
胃の中の構造:大弯、小弯、胃底
図:胃の位置(赤色)*1 |
胃の場所 †
胃は、おなかにある内臓(=腹腔内臓)としては、肝臓とともに、もっとも上に位置する内臓。胃と肝臓の上端は横隔膜に接しており、横隔膜の下、右側に肝臓が、左側に胃がある。食べ物は食道から胃に入るが、食道は口の奥にある咽頭から始まり、胸を上から下まで貫通する。最後に、横隔膜を通過したところで胃につながる。一方、胃から食べ物が流れていく先である十二指腸は、体の右側、肝臓の下側にあるので、胃の出口近くの部分は肝臓の下にもぐりこんでいる。
肉の部位として †
ウシの胃はいくつかの部屋に分かれていてそれぞれ別の名で呼ばれる。第1胃をミノ、第2胃をハチノス、第3胃をセンマイ、第4胃はギアラ。ブタの胃はガツ、ニワトリの第2胃(砂嚢)はスナギモ、スナズリと呼ばれる。
*1 Source: an illustration provided by National Cancer Institute, USA, reproduced and modified.