機能血管 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 機能血管とは、ある器官(臓器)に血液を送る血管のうち、役割がふつうの動脈とは違う血管のこと。ふつうの動脈はその器官に酸素を供給するが、器官によっては、酸素を供給する以外の別の目的のための血管も走っていることがある。これは、その器官の果たす機能と関係があるため、機能血管と呼ばれる。これに対して、器官に酸素を供給するふつうの血管(動脈)を、栄養血管と呼ぶ。栄養血管はどの器官にもある。

機能血管の例

  • 肝臓門脈肝門脈):脾臓膵臓などを通ってきた、酸素をあまり含まない血液(=静脈血)を肝臓に送る働きがある。門脈を通る血液には、腸で吸収した栄養や毒物、脾臓で分解された赤血球からできたビリルビン、膵臓でランゲルハンス島から分泌されたホルモンなどが含まれ、肝臓に届けられる。肝臓に酸素を送る「栄養血管」は肝動脈
  • 肺動脈:肺動脈を通って肺に送られるのは全身から大静脈を通って戻ってきた酸素をあまり含まない血液。これを肺胞壁に通すことで二酸化炭素と酸素を交換する。肺に酸素を供給する「栄養血管」はこれとは別に気管枝動脈がある
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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