神経細胞 のバックアップ(No.2)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

ニューロン神経単位脳細胞でこの項目を参照しています

言語表記発音、読み方
日本語医学神経細胞しんけいさいぼう
英語nerve cellーヴ・

 神経細胞とは、細胞の分類のひとつで、細胞の一部が細長く伸びて神経線維となり、それを通して、遠く離れたところにある他の細胞の興奮が伝わるようになっている細胞。

目次
 

神経細胞の構造

 体を作っている多くの細胞の形といえば、たいてい球形だったり直方体だったりするが、神経細胞の特徴は、そういう細胞から、細長いひも状の部分が伸びているのが特徴。細胞の形をした部分を神経細胞体(あるいは単に細胞体)と呼び、ひも状に伸びている部分を神経線維(または神経突起)という。

関連語句:樹状突起軸索

神経細胞の働き

 神経細胞は「情報」を伝える働きがある。神経細胞が情報を伝えるというのは、神経細胞が別の細胞から刺激を受けると、それによってその神経細胞を興奮し、それを別の細胞に伝える働きでおこっている。その1つの神経細胞は興奮するかしないかの2とおりの区別しかできないが、無数にある神経細胞のなかからどの細胞が興奮するかという状態の違いで複雑なことを区別して対処できる。

 神経細胞の興奮とは、細胞が(普段とは逆の)電気を帯びること。体の中ではたくさんの神経細胞が神経線維を介してつらなりネットワークを作っている。神経細胞の興奮は、神経線維を通じて、次から次へと他の神経細胞へと伝わるようになっている。1個の神経細胞はそのネットワークの機能的な単位になっていることからニューロン(neuron;神経単位、神経元とも訳される)とも呼ばれる。

 神経細胞がたくさん配置されてネットワークをつくっていたり、神経線維が束になっていたり、など神経細胞が主な構成要素になっている組織を、神経組織という。

神経細胞のある場所

 脊髄などの中枢神経系には、無数にある。ただし、脳や脊髄のどこにでもびっしりと詰まっているわけではなく、神経細胞体が集まっている場所は決まっている。この場所を灰白質という。灰白質でない場所は白質というが、白室には、神経細胞体はほとんどなく、神経細胞体から伸びる神経線維が走っている。

カテゴリー: 神経系 | 細胞 | 神経組織

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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