顆粒層 のバックアップ(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 顆粒層とは、いろいろな器官で使われている呼び名で、その部位がいくつかのに分かれているとき、内部に粒々したものが詰まっている層に付けられる名前。英語名は器官によって異なる。

 粒々しているものの正体は器官により違うが大抵、小型の細胞がびっしり詰まっている層。この場合、染色した組織切片で細胞のが染色され、粒々に見える。

目次
 

表皮の顆粒層

 表皮の顆粒層とは、皮膚表皮の層のうちのひとつ。いちばん表面側の角質層(角化層、角層)の近くにある薄い層。

 顆粒層の細胞には、細胞質に顆粒状のものが詰まって見えることからこう呼ばれる。 この顆粒はケラトヒアリン顆粒で、ケラチンなどの蛋白質が集まったもの。この層で細胞角質化がはじまっていることを示す。

卵胞の顆粒層

 卵胞顆粒層とは、女性の卵巣卵細胞を取り囲む卵胞の内部にある層。休眠中の小さな原始卵胞排卵に向けて成長をはじめるとき、卵細胞のまわりの卵胞上皮細胞(卵胞細胞)が分裂して増えていく。はじめは卵細胞を1層で囲むが、細胞が増えて重層化した卵胞上皮を顆粒層という。顆粒層をつくる卵胞上皮細胞を顆粒層細胞という。

小脳皮質の顆粒層

 小脳皮質顆粒層とは、小脳皮質にある神経細胞がつくる3層のうちのいちばん深いところ(小脳髄質の側)にある層。顆粒細胞(小顆粒細胞)という小型の神経細胞が詰まっている。

大脳新皮質の顆粒層

網膜の顆粒層

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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