コラーゲン細線維
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
コラーゲン細線維とは、またはコラーゲン原線維とは、タンパク質であるコラーゲン分子が規則的に寄り集まり、長い線維状に結合したもの。コラーゲンのタンパク質は、非常に引っ張り力に強く弾力性もあるので、コラーゲン細線維が多い構造は強く壊れにくくなる効果がある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | コラーゲン細線維 コラーゲン細繊維 | コラーゲンさいせんい |
コラーゲン原線維 コラーゲン原繊維 | コラーゲンげんせんい | ||
英語 | collagen fibril | コラジェン・フィブリル |
コラーゲンのタンパク質には多くの種類があるが、そのうち、コラーゲンの種類によっては、コラーゲン分子(トロポコラーゲンという)がたくさん集まって並び、より長く、太い線維状になる。その太さは数十ナノメートル(nm)~ 100 nm 程度で、もちろん肉眼では見えない。これがコラーゲン細線維。骨や軟骨の内部では、いろんな方向に伸びるコラーゲン細線維がびっしりと含まれている。コラーゲン分子がコラーゲン細線維をつくるときには、分子が決まった幅ずつ縦方向にずれながら配列するので、電子顕微鏡で見ると横じま模様(64 nm おき)がみえる。
コラーゲン細線維がさらに多数集まってずっと太いコラーゲン線維を作る場所もある。コラーゲン線維からできているのは、腱、靭帯、皮膚の真皮など多数。