瞼板
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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瞼板とは、まぶた(眼瞼)の内部にある細長い芯のような構造。コラーゲン線維のかたまりでできていて、硬くて弾力性がある。眼瞼が、素早いまばたきの間にも形を維持できるように、眼瞼を補強する「骨格」の働きをもつ。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 瞼板 | けんばん |
眼瞼板 | がんけんばん | ||
英語 | tarsal plate | ターサル・プレイト | |
ラテン語・英語 | 単数 | tarsus | (ラテン語読み)タルスス (英語読み)ターサス |
複数 | tarsi | (ラテン語読み)タルスィ― (英語読み)タースィ― |
瞼板は、上まぶた(=上眼瞼)と下まぶた(=下眼瞼)の両方にあり、それぞれ上瞼板、下瞼板という。左右の長さ(目頭、目尻方向)が 2~3 cm で、上下の長さは上瞼板で 1 cm、下瞼板ではもっと狭い。眼瞼の内部では、瞼板は結膜(眼球に接する側の粘膜)の隣にある。瞼板の皮膚側には眼輪筋がある。
眼瞼の骨格の働きをしているとはいっても、骨や軟骨ではない。コラーゲン線維がびっしりと詰まっている線維性結合組織(密性結合組織)である。内部には瞼板腺(マイボーム腺)と呼ばれる独立脂腺が多数埋まっている。
まぶたを裏返せる人がいる。まぶたのうち、内部に瞼板がある部分は硬いので、まぶたを裏返すと、瞼板のある部分全体が裏返ったままになり、手を離しても戻りにくい。