骨格
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
骸骨でこの項目を参照しています
骨格とは、骨でできている枠組みの構造のこと。体の骨全体も、ひとつの骨格だし、たとえば頭部、胸部、手など、体のどこか一部だけを取り出せば、その部分ごとの骨格を考えることができる。
* 体全体の骨格を指す。骨格だけになった死体(白骨死体)を指すことも ** skeleton は、俗に、表面を覆う材質が透明~半透明で、内部の骨組みなどが透けてみえる構造のことも指す |
たいていの場合、いくつかの骨が関節を介して連結され、靱帯などでつながれているものを全体として骨格と呼ぶ。何かを支えたり、囲んで守ったり、といったまとまった機能をになう。
それが骨でできていなくとも、何かを支える機能をもっている構造のことを、骨格と呼ぶ場合もある(下の「骨でできていない骨格」の節を参照)。
体の一部だけを取り出せば、たとえば、手を考えると、多くの手の骨(手根骨、中手骨、指骨など)が関節を介して連結している全体が、「手の骨格」をつくっている。同様に、「上肢の骨格」、「下肢の骨格」なども考えることができる。そのほか、特徴的な骨格には下記のようなものもある。
- 頭蓋(とうがい):数多くの頭蓋骨が集まって、脳や頭部の器官を守っている
- 胸郭(きょうかく):脊柱と肋骨、胸骨からできていて、胸腔という空間を囲んでいる。胸腔には、肺や心臓などの胸腔内臓がある
- 骨盤(こつばん):仙骨と寛骨などでできていて、骨盤腔をつくっている。骨盤内臓器を守り、腹部の内臓を下から支えている などがある。