距腿関節
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
足関節の項目に関連する内容があります
距腿関節とは、足首の関節のことで、下腿骨(膝から下の骨)である脛骨と腓骨と、足首の骨(足根骨)の一番上にある距骨の間の関節。関節のタイプは蝶番関節で、脛骨と腓骨が関節窩(くぼみの側)をつくり、関節頭(突起側)をつくる距骨を囲む形になっている。足の背屈・底屈の運動におもに関与している関節で、足関節と呼ぶこともある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 距腿関節 * | きょたいかんせつ |
英語 | talocrural joint ** | テイロ-クルーラル・ジョイント | |
ラテン語 | articulatio talocruralis | アルティクラティオ・タロクルーラリス |
* | 「距」は距骨、「腿」は下腿骨の意味 |
** | talo- は、距骨(talus)の~、 crural は、下腿(crus)の~、の意味 |
距腿関節を作る骨は、下腿にある脛骨と腓骨、足根骨の側にある距骨である。脛骨と腓骨は靭帯などで連結して一体となって動き、距腿関節の関節窩の1つながりの大きなくぼみのうち、内側部と中央部を脛骨がつくり、外側部を腓骨がつくる。中央部は脛骨の下関節面で、その両側に脛骨内果と腓骨外果の関節面がある。足根骨側の関節頭をつくるのは距骨の上部が盛り上がった距骨滑車の部分で、これが下腿骨の側のくぼみにはまりこむ。運動の向きは背屈(足を前に上げる)と底屈(足を下に向ける)の向きが主な動き。