静脈

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 静脈とは、血管の種類のひとつで、血液全身組織内の毛細血管から心臓にまで戻るときに通る血管のこと。

言語表記発音、読み方
日本語医学静脈じょうみゃく
英語単数veinヴェイン
複数veinsヴェインズ
形容venous*ヴィーナス
ラテン語単数vena(ラテン語読み)ウェーナ
(英語読み)ヴィーナ
複数venae(ラテン語読み)ウェーナエ
(英語読み)ヴィー二ー(ヴィーナイ)
略語
(英語・ラテン語)
単数v.**
複数vv.
* 「静脈の~」
** 書くときだけ略すのに使う。英語、ラテン語とも、読むときは略さずに読む

 動脈を通る血液が、心臓から高い圧力で押し出されて来るのと違い、静脈を通る血液は、毛細血管からじわじわとにじみ出してきたものがたまっていく感じ。静脈自体にはこれを心臓にまで押し流す力のもとはない。静脈では、静脈の周囲にある筋や動脈などから押される力で、内部に血流ができる。したがって、全身運動をすると、静脈の血流が活発になる(逆に、ずっと寝ていると体がむくむ)。この仕組みはリンパ管でも同じである。

 静脈には、下肢など、静脈弁)が発達している箇所が多い。これは重力に逆らって血液が上方に向かって送られるのに役立っている。

 静脈の壁の構造は、内膜中膜外膜という3層からできているという点では、動脈と共通だが、壁の厚さは動脈よりもずっと薄い。

カテゴリー: 循環器系 | 心血管系 | 血管 | 静脈

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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