漿膜 のバックアップ(No.2)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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- 1 (2008-12-03 (水) 01:31:58)
- 2 (2008-12-03 (水) 01:36:35)
- 3 (2011-11-04 (金) 00:16:51)
漿膜とは、一般には、漿液を分泌する細胞が並んでできている膜のこと。ただし、実際には下に挙げたような、胸膜や腹膜のことだけを指す。表面には中皮という平べったい細胞層があり、薄い結合組織で裏打ちされている。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 漿膜 (*1) | しょうまく |
英語 | serous membrane | スィーラス・メンブレン | |
serous tunic | スィーラス・テューニック | ||
ラテン語 | serosa | セローサ | |
tunica serosa | テュニカ・セローサ | ||
membrana serosa | メンブラナ・セローサ |
*1 漿 の上の部分 將 は、 将 の旧字なので、自分で書くときには、 将 の下に 水 を書けばよい
胸腔や腹腔にある器官のうち、肺、肝臓、小腸…など大多数の器官の外側の表面はつるつるしていて、ぬれた感じになっている。これらの表面を覆っているのが漿膜。わずかな漿液性の分泌物を器官の外側に向けて分泌している。これにより器官どうしの摩擦をなくして、せまい空間にうまくおさまるようにしている。
これらの漿膜は、胸腔では胸膜、腹腔では腹膜という名前で呼ばれていて、胸膜腔や腹膜腔(まとめて体腔という)のまわりを囲んでいる。
つまり、器官の表面に漿膜があるのは、胸膜腔や腹膜腔などの体腔に面している箇所だけ。
漿膜は、(1) 平べったい(扁平な)細胞が1層に(単層)びっしり並んでできている層と(2) その下にある、わずかな結合組織の層をあわせたもののこと。(1) の細胞層は、上皮の一種と考えられていて、その細胞の並び方は単層扁平上皮である。ただし、体腔を囲む上皮を特に、中皮と呼ぶので、胸膜や腹膜の上皮は中皮、中皮を作っている細胞は中皮細胞である。