シナプス

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~

 シナプスとは、2つの神経細胞ニューロン)どうしの接点のこと。神経細胞の興奮が次の神経細胞へと伝わるときに、シナプスから伝わる。1コのシナプスの大きさは十数マイクロメートル以下とごく小さく、1コのニューロンの表面には、多数のニューロンとの間でたくさんのシナプスが作られている。

言語表記発音、読み方
日本語医学シナプス
英語synapseスィナプス

 シナプスは、狭い意味ではニューロンどうしがつながる場所だが、広い意味では、ニューロンと骨格筋筋線維(筋細胞)がつながる場所である神経筋接合部または運動終板も、シナプスに含める。一方、心臓心筋内臓などにある平滑筋は、ニューロンとの間でシナプスのような接点をつくらず、筋線維と神経終末が少し離れている。

 神経系の中を興奮が伝わるとき、1つのニューロン内を伝わるときは電気的な変化(活動電位など)として伝わるが、次の神経細胞へと伝わる際は、シナプスでの化学物質の放出が伝える。シナプスでは、2つの神経細胞の細部膜はくっついてはいないが、非常に近づいている(シナプス間隙という)。シナプスを神経細胞の興奮が伝わるとき、興奮を伝える側の細胞から、化学物質(神経伝達物質)が放出され、興奮を伝えられる(受ける)側の細胞膜に届く。シナプスの中で、興奮が伝わる上流側の細胞膜をシナプス前膜、興奮を受けとる下流側の細胞膜をシナプス後膜という。また、1つのシナプスをつくる2つの細胞を、シナプス前細胞シナプス前ニューロン)、シナプス後細胞シナプス後ニューロン)という言い方をすることもある。

 シナプスで情報伝達に使われる神経伝達物質には、アセチルコリンアドレナリン(エピネフリン)、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、ドーパミン(ドパミン)、セロトニン(5-HT)、ガンマアミノ酪酸(GABA)、グルタミン酸などたくさんの種類があるが、ニューロンごとにどの神経伝達物質が作られて、シナプスのシナプス前膜から放出されるかが決まっていて、シナプス後膜にはその物質に対する受容体(レセプター)タンパク質が存在している。神経伝達物質が受容体に結合すると、次の神経細胞で興奮が起こる。

カテゴリー: 神経系 | 細胞内構造 | 神経組織

 
 

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