体性感覚
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
体性感覚とは、感覚を感覚器の種類とその分布によって分類したうちのひとつで、皮膚、筋、腱、関節などの全身に分布する構造から得られる感覚のこと。体性感覚以外の感覚には、目、耳、鼻、舌の味蕾などの特殊化した感覚器による感覚である特殊感覚、内臓による感覚の内臓感覚がある。体性感覚、特殊感覚、内臓感覚をあわせると、すべての感覚が含まれる。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 体性感覚 | たいせいかんかく |
体感覚 | たいかんかく | ||
体性知覚 | たいせいちかく | ||
体知覚 | たいちかく | ||
英語 | somatic sensation * | ソーマティック・センセイション | |
somatesthesia * | ソーマテスティーズィア | ||
somesthesia * | ソーメスティーズィア |
* | soma は、ギリシャ語の「体」、somat~, somatic は「体の」。esthesia は「感覚」 |
体性感覚のうち、からだの表面にある皮膚感覚は、外受容感覚に含まれ、筋、腱、関節などの感覚は、固有感覚(深部感覚)に含まれる。外受容感覚には、皮膚感覚だけでなく、特殊感覚である視覚、聴覚、嗅覚、味覚も含まれる。固有感覚には、筋、腱、関節による感覚だけでなく、内耳の平衡感覚(平衡覚)もある。