脂腺
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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脂腺とは、または皮脂腺とは、皮膚などにあって皮脂を分泌する外分泌腺。皮脂は脂質などの成分をたくさん含んでおり、皮膚を乾燥や感染から守る。
最もたくさんある脂腺は、毛根を囲む毛包の近くにあるタイプ、脂腺の導管が毛包につながっていて、脂腺から分泌された皮脂は毛包内へ、さらに毛穴から分泌されることになる。毛包腺ともいう。毛包腺は場所により多い少ないはあるものの、毛の生えている皮膚、毛穴のある皮膚ならどこにでもある。
これに対し、毛包に付属しない脂腺は、独立脂腺と呼ばれ、こちらは体の決まった場所に多い。いずれも毛のない場所で、まぶた(眼瞼)の合わさるあたりに分泌する瞼板腺(マイボーム腺)、小陰唇の独立脂腺などはその例。
脂腺の構造は、表皮の重層扁平上皮に由来する細胞が、真皮内にしずく型の、または房状の塊をつくる。この中には分泌細胞がつまっている。細胞内には脂肪滴を蓄積する。