子宮 のバックアップ(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 子宮とは、女性生殖器系器官のひとつで、下腹部骨盤の内部にある骨盤内臓。袋状の器官で、内部に空洞(子宮腔)があり、壁は厚い筋肉(平滑筋)の層でできている。妊娠のときに、胎児の入れ物になる器官。子宮の下部は(=膣)の上部と続いている。

言語表記発音、読み方
日本語医学子宮しきゅう
英語・ラテン語uterus(英語読み)ーテラス
(ラテン語読み)ウテルス
英語形容uterineーテライン

 子宮の位置は、膀胱よりも後ろ側(背側)で、直腸よりも前側(腹側)。内側にはせまい空間(子宮腔)があり、まわりのかべは、子宮腔に面した内側に粘膜があり、その外側に厚い筋層がある。子宮の粘膜のことを、特別に子宮内膜と呼ぶ。

 子宮の下部では、子宮腔(膣)とつながる。腟の近くで子宮腔が細くなって管状になっている部分を、子宮頚子宮頚部)という。子宮頚部以外の残りの子宮の部分を子宮体部という。子宮の上部の壁(子宮腔の上の壁)を子宮底という。子宮腔は上部の左右では、左右の卵管とつながる。子宮頚部で子宮腔が細くなった箇所を子宮頚管という。子宮頚管の子宮腔につながる端を内子宮口、腟の側の端を外子宮口という。

 女性の月経は、ホルモンの影響で子宮内膜が定期的にはがれ落ちる現象である。子宮内膜は受精卵着床するときに、最高の状態になるように、月に一度、新しく作り直される。子宮内膜に受精卵着床し、胎児が育ち始めると、それにあわせて壁の筋層がどんどんのびて、子宮も大きくなっていく。

カテゴリー: 生殖器系 | 女性生殖器系 | 器官 | 腹部 | 子宮

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。