海綿体 のバックアップ(No.3)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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- 1 (2008-12-10 (水) 01:22:55)
- 2 (2011-11-04 (金) 00:16:50)
- 3 (2012-01-04 (水) 18:54:03)
海綿体とは、血管が網の目のようにつながって、全体としてスポンジ状になった組織でできた構造のこと。この網の目状の血管に血液が充満すると、それにより全体が膨張し、硬くなる。これは勃起と呼ばれる。海綿体を作っている組織を、海綿組織または勃起組織と呼ぶ。男性の陰茎、女性の陰核などにある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 海綿体 | かいめんたい |
英語 | cavernous body | カヴァナス・バディ | |
ラテン語・英語 | corpus cavernosum | (ラテン語読み)コルプス・カウェルノースム (英語読み)コーパス・カヴァーナサム |
- 海綿とは、海に住む原始的な動物のことで、スポンジ状の体をもっている。スポンジは日本語では海綿と呼ばれ、海の海綿からつくられるものだった |
海綿体の中にある血管は、細い静脈に相当する血管で、海綿体静脈洞(または海綿体洞あるいは洞)という。海綿体静脈洞の間の細い壁の部分を小柱という。海綿体静脈洞は、静脈とはいっても、細い動脈から、主として毛細血管を介さずに直接つながっている静脈である。これを動静脈吻合という。細い動脈は、普段は細くて血液があまり流れ込んでこないが、この動脈が太くなるとき、海綿体静脈洞への血液の流入量が急激に増加し、血液によって組織全体が膨らむ。
海綿体の動脈の太さの調節は、自律神経によって行われていて、動脈の壁にある平滑筋は、普段は交感神経のはたらきでずっと収縮しているが、勃起時には副交感神経の刺激によって収縮がとまり、動脈が太くなる。
海綿体の例 †
- 陰茎海綿体
- 男性の陰茎に1対ある棒状の海綿体。白膜という、コラーゲン線維に富んだ密性結合組織の層に包まれているが、左右にくっついてならんでいて、その間は一部が融合している。陰茎の勃起を引き起こす主要な役割を持つ海綿体。
- 尿道海綿体
- 男性の陰茎で、陰茎海綿体の下側にあり、尿道を包むように存在する海綿体。亀頭もつくる。
- 陰核海綿体
- 女性の陰核にある海綿体。男性の陰茎海綿体と相同器官だが、サイズはずっと小さく痕跡的。