脊髄 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 脊髄とは、につながっている直径1 ~1.5 cm 程度の細いひも状の器官。名前には「脳」という字はつかないが、脳と同じように神経組織からできている。脳と脊髄をあわせて中枢神経系という。

言語表記発音、読み方
日本語医学脊髄 (*1)せきずい
英語spinal cord (*2)イナル・ード
ラテン語medulla spinalis (*3)メデュラ・スピナリス

*1 脊髄は脊柱のところにある中枢神経(=髄)の意味。&size(20){脊}(セキ)は「トゲトゲしたもの」の意味で、脊柱をつくっている1個1個の椎骨にでっぱり(突起)が多く、そのため脊柱がトゲトゲした形をしていることから
*2 spine スインは脊柱のこと。脊柱のところにあるひも(cord)だから「spinal cord」
*3 「脊髄」は、これ(ラテン語)の翻訳から

 脊髄からは、脊髄神経が多数出ていて、枝分かれして体中に広がっていく。脊髄は、脳と同じように情報の処理を行うところでもあり、脊髄神経と脳の間の情報の中継を行う場所でもある。

 脊髄は、脊柱椎体背側にある、脊柱管のなかを走っている。脊髄の上端は、脳のうち、脳幹の下端にある延髄とつながっている。脊髄の下端は、脊柱管の中で、腰椎の上部まで達している。

 脊髄は、脳と同じように、神経細胞(そこから伸びる神経線維も)と、神経細胞の働きを助けるグリア細胞からできている。脊髄の神経細胞から伸びる神経線維には、体中の末梢神経に向かって伸びるもの、脳に伸びるものの両方がある。

脊髄と骨髄を混同しやすい。骨髄は、の内部、中心部近くにある組織のこと。血球のもとの細胞や脂肪組織がある。骨髄はあちこちの骨の内部にある。一方、脊髄は骨の内部にはない。脊髄があるのは、「椎骨に空いている穴(椎孔)の中」なので、あくまでも脊柱の外側である。

 

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<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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