横隔神経
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
横隔神経(おうかくしんけい)とは、頚部から胸部に下がって横隔膜や心膜などに行く神経。働きは、横隔膜の運動を制御し、心膜、横隔膜などの感覚を伝える。左右1対ある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | 横隔神経 | おうかくしんけい |
英語 | phrenic nerve | フレニック・ナーヴ | |
ラテン語 | nervus phrenicus | ネルウス・フレニクス |
横隔神経は、脊髄から出る脊髄神経のうち、頚部の頚髄から出る頸神経に由来する神経で、頸神経によってつくられる神経叢(頚神経叢)から出る。横隔神経をつくっている神経を脊髄までさかのぼると、脊髄神経の第3,4頚神経(C3,C4)が中心で、第5頚神経(C5)も加わる。
横隔神経は、頚部の側面から始まり、胸郭上口(第1肋骨に囲まれた胸腔の上にある穴)を通って胸腔に入り、縦隔(心臓や大血管のある中央部)とその左右の肺との間のすき間を下に進んで、横隔膜に達する。