腺上皮 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
腺上皮(せんじょうひ)とは、腺(分泌腺)を作って何かを分泌する機能のある上皮組織のこと。腺上皮をつくっている細胞は、分泌細胞(=腺細胞)である。腺には内分泌腺と外分泌腺があるが、どちらについても、腺を作っているのが上皮組織であれば、腺上皮という。
外分泌腺の腺上皮では、球状や管状に上皮細胞(分泌細胞)が並び、その内側に向かって分泌物を放出する。分泌物はそこから導管を通って分泌される。唾液腺などの消化腺や、粘膜に粘液を分泌する腺、汗腺や脂腺などがある。
内分泌腺の腺上皮は、分泌細胞の並び方は腺によって違い、分泌物は細胞の周囲に向かって分泌される。下垂体、甲状腺、副腎皮質など。
上皮組織を構成する上皮細胞は互いに密着して、決まった形の細胞の集合となる。この上皮細胞が分泌機能を持っているのが腺上皮。ただし、腺がすべて上皮組織からできているとは限らない(また、分泌細胞はすべて上皮細胞ということはない)。筋組織、神経組織、結合組織が腺としての機能をもっている場合もある。