脊髄 のバックアップ(No.2)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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脊髄とは、脳につながっている直径1 ~1.5 cm 程度の細いひも状の器官。名前には「脳」という字はつかないが、脳と同じように神経組織からできている。脳と脊髄をあわせて中枢神経系という。
* 脊髄は脊柱のところにある中枢神経(=髄)の意味。「脊」(セキ)は「トゲトゲしたもの」の意味で、脊柱をつくっている1個1個の椎骨にでっぱり(突起)が多く、そのため脊柱がトゲトゲした形をしていることから ** spine は脊柱のこと。脊柱のところにあるひも(cord)だから「spinal cord」 *** 「脊髄」という日本語名は、このラテン語の翻訳から | |||
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 脊髄* | せきずい |
英語 | spinal cord** | スパイナル・コード | |
ラテン語 | medulla spinalis*** | メドゥラ・スピナリス |
脊髄からは、脊髄神経が多数出ていて、枝分かれして体中に広がっていく。脊髄は、脳と同じように情報の処理を行うところでもあり、脊髄神経と脳の間の情報の中継を行う場所でもある。
脊髄は、脊柱の椎体の背側にある、脊柱管のなかを走っている。脊髄の上端は、脳のうち、脳幹の下端にある延髄とつながっている。脊髄の下端は、脊柱管の中で、腰椎の上部まで達している。
脊髄は、脳と同じように、神経細胞(そこから伸びる神経線維も)と、神経細胞の働きを助けるグリア細胞からできている。脊髄の神経細胞から伸びる神経線維には、体中の末梢神経に向かって伸びるもの、脳に伸びるものの両方がある。
脊髄と骨髄を混同しやすい。骨髄は、骨の内部、中心部近くにある組織のこと。血球のもとの細胞や脂肪組織がある。骨髄はあちこちの骨の内部にある。一方、脊髄は骨の内部にはない。脊髄があるのは、「椎骨に空いている穴(椎孔)の中」なので、あくまでも脊柱の外側である |