側屈 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
側屈(そっくつ、lateral bending, lateral flexion)とは、運動の方向の用語で、頭部や体幹の上部(腰から上)を真横に傾ける(曲げる)運動の向きのこと。ここでいう真横に傾けるとは、体の運動が前頭面内におさまる動きのことで、前方に傾く前屈や後方に傾く後屈、あるいは水平方向に回す動き(回旋)は含まれない。
側屈の運動に直接関与する骨と関節は、脊柱をつくる椎骨とその間の椎間結合(椎間板)。これに加えて、脊柱とともに動く頭蓋骨や体幹の骨格(肋骨、胸骨、寛骨など)も関与する。頭部の側屈はおもに頚椎の側屈により、体幹の側屈は胸椎や腰椎の側屈により起こる。
側屈を制御する筋は各部分の脊柱起立筋など。これに、頭部の側屈(頚椎の側屈)では胸鎖乳突筋なども関与し、体幹の側屈(胸椎・腰椎の側屈)では腹壁筋(腹直筋、外腹斜筋など)も関与する。