副神経
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
第11脳神経、CN XIでこの項目を参照しています
副神経とは、第11脳神経。すべて筋を動かす運動性の神経線維から構成される脳神経。大きく2つの部分、内枝と外枝に分けて考えることができる。内枝は、のど、特に喉頭の筋を支配し、外枝は僧帽筋と胸鎖乳突筋を支配する。内枝は延髄から、外枝は脊髄から起こる。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 副神経* | ふくしんけい |
第11脳神経、第XI脳神経 | だい11のうしんけい | ||
略語 | CN XI | スィ―・エヌ・イレヴン | |
英語 | accessory nerve | アクセサリー・ナーヴ | |
eleventh cranial nerve, cranial nerve XI | イレヴンス・クレイニアル・ナーヴ | ||
ラテン語 | nervus accessorius | ネルウス・アクケソリウス |
頚静脈孔を通って頭蓋腔をでるが、このときだけ1本の神経にまとまる。その後、内枝と外枝に分かれ、内枝は一緒に頚静脈孔を出た第10脳神経の迷走神経と合流し、のどの筋へ。外枝は僧帽筋、胸鎖乳突筋の上部へ。これらの筋はどちらも二重神経支配を受ける筋で、副神経の他に頚神経叢の支配も受ける。
脳から出る部位も違っていて、内枝は延髄から延髄根として出て、外枝は脊髄の側索から脊髄根として出る。
脳神経核 †
「延髄根→内枝→喉頭の筋」の運動性神経線維は延髄の疑核から起こる。
「脊髄根→外枝→僧帽筋、胸鎖乳突筋」の運動性神経線維は脊髄の副神経核から起こる。