指節間関節 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

IP関節趾節間関節でこの項目を参照しています

 指節間関節とは、の途中にある関節のこと。指の関節から関節までの間の部分を指節という。「指節の間の関節」の意味。指節間関節は、手足の親指(=母指)には1個、手足の親指以外の指には2個ずつある。

用語表記発音、読み方
日本語医学指節間関節しせつかんかんせつ
IP関節 (*1)アイ・ピーかんせつ
英語interpharangeal jointインターファンジアル・ジョイント
IP joint (*1)アイ・ピー・ジョイント

*1 指節間関節の英語名、interphalangeal joint インターファンジアル(インターフェイランーアル) ジョイントから。"inter-" は、「~の間」、"phalangeal" は「指節の」、「指節骨の」。

指節間関節の構造

 指節間関節は、関節の分類でいうと蝶番関節(ちょうつがいかんせつ)。指を曲げたり伸ばしたり(屈曲(=掌屈)と伸展背屈))、という1方向だけに運動できる関節である。つまり、指の途中の関節(指節間関節)は指を開いたり閉じたり(外転内転の組み合わせ)の運動には関与しない。「指を開いたり閉じたり」の運動に関与するのは指の付け根の関節(中手指節関節中足指節関節、MP関節)が主。

指節間関節の種類

 手と足の指節間関節を区別するときには、手の指節間関節、足の指節間関節、趾節間関節などを使う。

 それぞれの指に2つある指節間関節は、指の指節骨どうしをつなぐ関節で、基節骨中節骨の間の関節を近位指節間関節PIP関節)、中節骨と末節骨との間の関節を遠位指節間関節DIP関節)と呼んで区別する。親指の途中の関節は1個しかないので、これは単に指節間関節という。略称である PIP関節、DIP関節は、proximal IP関節(proximal=近位)、distal IP関節(distal=遠位)の意味。

 指の付け根の関節は、指節間関節とはいわない。片方が指節骨ではなく、中手骨(手の場合)や中足骨(足の場合)なので、中手指節関節中足指節関節という。

 

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