指 のバックアップ(No.4)
指とは、手や足の一部で、上肢や下肢のもっとも先端(遠位)にあたる、細い突起の部分のこと。ヒトでは片側の手や足に指は5本ずつあるので、合計で20本の指がある。
* 「指」という言葉は、手の指(=手指)と足の指(=足指)の両方を含む意味で使うこともあるし、「指」といったら、自動的に手の指のことを指し、足の指のときにだけ「足の指」、「足指」などと呼んで手の指と区別することもある。足指を1文字で表す 趾という漢字もある。 ** digit は堅苦しい英語。会話では使わない。手の指はfinger、thumb、足の指は toe など別の呼び名がある。手指、足指の項目を参照 | |||
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 指* | ゆび |
英語 | digit** | ディズィット | |
形容 | digital | ディズィタル | |
ラテン語 | digitus | (ラテン語読み)ディギトゥス (英語読み)ディズィタス |
指の構造と骨・関節 †
指の根元と指の途中には関節があるので、その場所で曲げ伸ばしができる。指の関節から関節までの間を指節(しせつ)という。親指(母指)以外の指では、1本の指の関節の数は、根元に1箇所、途中に2箇所の計3つで、これらに区切られた3つの指節がある。3つの指節を指の根元から順に、基節、中節、末節という。
指の内部にある骨を、まとめて指骨(しこつ)という。3つの指節の中にはそれぞれ1つずつ指骨が入っているが、これを指節骨という。基節、中節、末節にある指節骨を、基節骨、中節骨、末節骨という。
指の根元の関節は、手と足で呼び方が違う。これは基節骨と関節を作っている骨の名前が手と足で違うから。手では、手の甲(手背)の骨である中手骨と基節骨とがつくっているので、中手指節関節(MP関節またはMCP関節)という。足では、足の甲(足背)の骨である中足骨と基節骨とがつくっているので、中足指節関節(MP関節またはMTP関節)という。
指節骨どうしの間の関節を、指節間関節(IP関節)という。2つある指節間関節のうち、基節骨と中節骨の間の関節を近位指節間関節(PIP関節)、中節骨と末節骨との間の関節を遠位指節間関節(DIP関節)と呼んで区別する。
母指では、指の途中の関節は1つ、指節は2つで、ほかの指よりも1つずつ少ない。指節骨の名前は、中節骨がなく、基節骨と末節骨とが関節を作っている。この関節は、たんに指節間関節という。
骨や関節の数は、手の指も足の指も全く同じで、名前の付け方だけが違う。
手と足の両方をさすとき | 手だけをさすとき | 足だけをさすとき |
---|---|---|
指骨 | (手の)指骨(手指骨) | 「足の指骨」(足指骨)または趾骨(しこつ) |
指節骨 | (手の)指節骨 | 「足の指節骨」または趾節骨(しせつこつ) |
指節間関節 | (手の)指節間関節 | 「足の指節間関節」または 趾節間関節(しせつかんかんせつ) |